01/10/2018
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KAIZEN便り 103
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日本の焼き物(1)

日本伝統芸術の誇り、焼き物。

古くから焼き物作りが行われて、現代でも人気度が高く、国内だけではなく、外国人観光客にも好まれています。

日本国の伝統的工芸品に指定されているものは31種類ほどですが、実際に各地域は独自な焼き物があり、種類が非常に豊富です。

今月のKAIZEN便りは皆さんに日本の焼き物の魅力についてご紹介します。

1. 焼き物とは:

「焼き物」は大まかに「陶磁器」とも呼ばれていますが、「陶器」と「磁器」の2種類があります。

陶器 磁器
原材料 陶土と呼ばれる粘土。 ひび割れ防止のため、珪石や長石を混ぜることもある 原材料 石英や長石を粉砕して粉にし、粘土と混ぜて使う。
焼く温度 800~1250℃  焼く温度 1200~1400℃
焼く方法 酸化焼成と還元焼成 焼く方法 還元焼成のみ
出来上がり 白、赤、黒、青、緑など80種類以上が可能 出来上がり ほぼ白色
手入れ方法 使用前にも毎回ぬるま湯にくぐらせると良い。
使用後は早目に中性洗剤でやさしく洗う
手入れ方法 使い始めはほこりを取るため、ぬるま湯で洗う。
使用後洗う際は中性洗剤とやわらかめのスポンジを使う。

2. 装飾技法

焼き物には、絵付けの他、様々な装飾技法があります。主な装飾方法は次のようです。

1、粉引 器に白い化粧土をかけ、その上に透明釉を掛けて焼き上げる。
2、刷毛目 藁を束ねた刷毛を用いて白い化粧土を塗り装飾する。
3、三島手 素地を乾燥させる前に、器に印を押すように型で文様を施し、白化粧土を埋め込んだ象嵌にしてから透明釉を掛けて焼き上げる。
4、櫛目 櫛のような形をした道具で、線を引き装飾する。
5、飛鉋 生乾きの素地に、ロクロで回しながら鉋の刀を当てて連続した模様をつける。
6、掻き落とし 器の表面を削り、文様を施す。
日本の焼き物(2)

先ほど、日本の伝統芸術 焼き物/陶磁器の全体的に紹介いたしました。
これから、日本の代表的な陶磁器を紹介します。

① 有田焼

有田焼は、佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器です。
17世紀初頭、朝鮮人陶工・初代金ヶ江三兵衛(通称:李参平)らによって有田の泉山で陶石が発見されたことにより、有田で磁器の製造を始めたと言われています。
有田焼の磁器は素地が一般的に透き通るような純粋な白色いということが特徴だと上げられます。そのため、鮮やかな絵付けがとても映えます。また、有田焼の磁器は薄く軽く、きゃしゃな印象ですが、実は陶器よりも堅く丈夫で、磁器は日常使う食器としては最適です。

(Source: arita.jp)
(Source: craftsdgn.com)
(Source: dish-and-craft.jp)

② 砥部焼

砥部焼は、愛媛県砥部町を中心に、後背の山地から良質の陶石で作られる陶磁器です。現在、愛媛県指定無形文化財で誇られています。
やや厚手の白磁に、呉須と呼ばれる薄い藍色の手書きの図案が特徴とされています。シンプルで優雅な模様をしている砥部焼は国内だけではなく外国の観光客にも大人気です。

(Source: tobekara.com)
(Source: tobekara.com)
(Source: sukoshiya.com)

③ 信楽焼

信楽焼は、天平時代(729年―749年)から始まった陶磁器で、日本六古窯のひとつに数えられ、滋賀県甲賀市信楽を中心に作られる炻器のことです。信楽は、付近の丘陵から良質の陶土が取れ、高質の陶磁器を作れます。一般には狸の置物が著名であるが、後述のように多様な発展を遂げている。

(Source: hachhach.net)

④ 益子焼

益子焼は栃木県芳賀郡益子町周辺を産地とする陶器のことです。江戸時代末期、大塚啓三郎という人が笠間で陶業を修行した後、益子村大塚平兵衛の婿養子として窯を築いたことに始まると言われます。
益子焼の土は、砂気が多く、ごつごつとした土の質感が特徴的です。厚手のものが多く、重くて割れやすいのですが、それが素朴な味わいを生み魅力的でもあります。

(Source: creema.jp)
(Source: kinarino.jp

⑤ 美濃焼

美濃焼とは、岐阜県の土岐市・多治見市・瑞浪市・可児市に跨る地域で製作される陶磁器の総称です。 1978年に、美濃焼が通商産業省伝統的工芸品に認定されていました。
美濃焼が主に生産される岐阜県東濃地域は、日本の陶磁器生産量の約半分を占めている日本最大の陶磁器生産拠点です。特徴がないことが特徴と言われるほど、多様な色、形が存在しています。

(Source: Rakuten)
(Source: travelbook.co.jp)
(Source: kougeihin.jp)

いかがでしょうか。
綺麗で優雅で歴史のある食器を食卓で飾ると気持ちも良くなりますね。
こういったことは日本語で「小さな贅沢、小さな幸せ」と言います。大きなことではなく、毎日ちょっとで良いですので、「小さな贅沢、小さな幸せ」を楽しんでいきましょう。

Photos: Internet

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